うさぎ /
恋 /
自動販売機 /
色 /
鐘の音 /
(121106/平介←長谷)
へいすけ、と呼ぶ声をいつも拾う。それから、なに、と返す気怠げな声を探してる。うさぎのようにぴんと耳を立てて、決して聞き漏らすことが無いように。
何処からだろうと目を凝らすけれど、貴方の姿は捉えられなくて。
寂しさで死ぬことは無いけれど、とても胸が苦しい。
(121107/平介←長谷)
もっと早く気付いていたら、何か変わっていたのだろうか。
手紙を出さずにいたのなら。いや、それでもきっと、私は出さずにはいられなかった。
あの小さな封筒ひとつに、甘い香りをまた詰め込もう。嗚呼、本当に馬鹿みたい。
これが恋ではなくなんだと言うの。
あれは確かに、正真正銘の、
(121107/平介←長谷)
自動販売機に小銭を入れて、ホットココアのボタンを押した。
両手で包んだ紙コップに、ふう、と息を吹きかける。
甘い香りに誘われて、貴方が振り返ってくれるように。
(121108/平介←長谷)
「あの先輩には色が無いよね」
隣から聞こえた声に、先輩を追っていた視線を上げた。
私の目には、こんなに色付いて見えるのに。何色にも彩られて見えるのに。ほら、こんなにも
「綺麗だわ」
「……あんたの目にはどう見えてるのかしらねぇ」
だめ。先輩の色が見えるのは私だけでいいの。
(121108/平介←長谷)
鐘が鳴るのよ。
些細な仕草の一つ一つを、私は懲りずに目で追って。
周りから見たら、これは不毛なのかしら。それでもいい。だってほら、また鐘が鳴るの。私にはもうどうしようもない。
私は今日も、先輩に何度目かの恋をする。