関係 /
恐れ /
(121126/梵鴇)
(白紙のもの、ねぇ)
人の中に土足で踏み入っておきながら、こいつはいつか踵を返して、この世界に別れを告げてしまうのだろう。
自分の目の前を通り過ぎていくだけの、小さな存在。
の、筈だった。
(君だけに仕える、か)
今となればこれは嘘だ。
仕えるなんて甘い関係じゃ、物足りない。
(121126/梵鴇)
一人にするつもりか、と。
梵天の叫び声が突き刺さった。
「梵天」
「……なんだい、六合の」
透き通った緑の瞳に気まずそうな色を浮かべた梵天の、隠された感情に自分は気付いている。お互いに手は伸ばさない。目の前にいる彼も、いつかふっと消えてしまうのではないかと。
恐れているのはお互い様だ。